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競走馬育成牧場

黒光りする馬体が躍動する風となって、歓声の渦の中を駆け抜けた・・・

第62回日本ダービーでは、私たちが育てたタヤスツヨシが生涯一度しか許されない挑戦に
勝ち抜くことが出来ました。

ツヨシばかりでなく、私たちの牧場から旅立った全ての馬が、勝ち負けを超えて、
胸が震えるほどの感動をあらゆる人に与えてほしい。

そう願いながら次なる風を育てるため、今日も懸命に仕事に取り組んでいます。

今日では当社の北海道門別町で育った数々の競走馬がJRA(中央競馬会)で数多く活躍しております。

牧場長からの挨拶

 馬場を改修し、スタッフのための社宅を建て、屋内調教場を造り、周辺の土地を買い取って600mの直線走路、800mの坂路を新たに設置し、さらに分場もひらきました。すべて馬のために必要と考えた措置です。もちろんこれで充分と思っているわけではありません。
 今後も設備は整備・充実させていくのはむろんです。
 しかし、私の牧場では設備以上に大切なことがあります。それは全てのスタッフがどの牧場よりも、馬とのコミュニケーションを深めた育成を行うこと。
 もちろん馬は人の言葉が分からない。言葉という手段で意思を伝え合うことが出来ない以上、別な手段で語り合うしかありません。では、何で語り合うのか。それは命を持つもの全ての共通言語です、心です。
 馬の気持ちになることが出来れば、馬は必ず応えてくれます。心と心のキャッチボールの中でこそ、馬はより良く育つものと私は確信しています。
 全てのスタッフに必ず、そして唯一私が教えることは「馬の気持ちになりなさい」。これに尽きるのは、馬と人の間にしっかり植えつけた愛という種こそが、やがて来る栄冠という花を咲かせる、と私は固く信じているからです。

馬たちの24時間

飼葉と検温から始まる

馬の表情をはじめ体や足などをさすりながら、
馬のその日の体調を机で把握する。

ウォーキングマシンへ

6時30分になると馬は順次厩舎から出され、約70個ほどある直径約6mの個別パドックに一頭一頭放される。
ウォーキングマシンの効果は様々あるが、基本的には2歳馬については基礎体力のアップ、3歳馬は調教前のウォーミングアップ、調教後のクールダウンという意味づけをしている。

坂路を疾走する馬たち

8時からは本格的な調教が始まる。スタッフが再び牧場に集まり、馬たちに鞍をつける。
野牧場では、’95年春から約800mの坂路を導入した。
下の材質はウッドチップ。

馬の気持ちを考えろ

坂路を含め牧場の要所要所にはビデオカメラが設置されている。映像は全て牧場を見渡せる一室のモニタールームに集約され、上野牧場長はこのモニターテレビを睨みながら携帯電話や、時には窓から大声を発してスタッフたちに指示を送る。
「馬の気持ちを考えろ。馬の体をよく理解しろ。人間と共に馬は気持ち置く走りたいんだ。気持ち良く走るためにはどうしたらいいか、よく考えろ」
馬たちの訓練は次々と行われ、午後零時からの1時間ばかりのスタッフの昼食を間にはさんで、およそ午後3時まで続けらる。

月が輝く午後9時

疲れ具合や体調によって馬たちは電気針、マイクロレーザー、赤外線などのリハビリを受けにそれぞれの治療室に連れていかれる。
夏場なら5時30分から6時、冬場は4時から5時ぐらいの間に、ほぼその日の訓練が終わる。
午後9時過ぎ、担当のスタッフが社宅を出て厩舎へ向かう。飼葉桶外しと馬たちの見回り。
これを終えてスタッフも一段落。今日一日の日報を書き終えると眠りにつく。


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